MLS-001 009.5

砂春陽 遥花  2009-07-10投稿
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駅前のアパートの一室。

殺風景な六畳半の1Kに
ソファが一つ、
ベッドが一つ、
小さなガラスのテーブルが一つ
置かれている。

どうしてあんなこと
言っちゃったんだろ。

真龍は
ソファに寝転がって
街頭の明かりのせいで
星の見えない夜空を眺めていた。

理由は
分かりきっている。

初めて会いに行った、
たった一つの姉さんの形見が、
自分の全然知らない男と
幸せそうにしてたから。

これも嫉妬って
言うのかな。
機械相手なのに、ね。

ベッドに飛び込んで
枕に顔をうずめる。
柔らかい羽毛と布の塊が
真龍を優しく包み込んだ。


早く帰りたいな。


夜はゆっくりと
更けていった。



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