みんなのクラブ(3)

shin  2009-07-11投稿
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グランド脇までくると、すごく大人っぽくみえる制服姿の女子高生と、ちょっと恐そうな男子高校生がウジャウジャ。
場違いなところにきちゃったなぁ… そう考えるのが当たり前の光景である。 挙動不審な私を見て、満面の笑みで駆け寄ってきた。「早かったなぁ〜。こっちこっち」 手を引かれ、連れて行かれた場所が… 試合グランドのベンチ。 黒い帽子をかぶり スポーツ選手がかけるようなサングラスをかけた男性の前に背中を押された。
監督さんのようだ。私をニコニコしながら眺めながら「君だな。うんうん、上手そうだ。じゃ時間ないし着替えて」 ???… 玉拾いに来た人に着替えが必要なのか? … そんなわけない。私も「えっ?!着替えるんですか?」 念のためきいてみた。 あくまで念のためである。「ちょうど一人足りなくてね!」 まさかねって自転車をこぎながら予測していたことが、 現実で予測と同じ言葉で言われた。
ジロッと先輩を睨むと、先輩も監督同様 満面の笑みである。
簡単に試合出たらいいじゃん、って状況ではない。相手は地区大会常に上位の強豪。 しかも、体つきがひとまわり違う人ばかり。 弱気な自分がいる反面、自分の実力はどこまで通用するのか、そんな実力もないくせにそう考える自分もいる。 審判から集合の笛の音で、慌ててユニフォームを着ると 気付けばグランド中央で整列していた。 両チーム挨拶が終わり円陣を組む。知らないチームメイトの中 先輩がこう言う「地区中学のナンバーワンプレイヤーだ。みんな頼むな」… なんでハードルあげるかなぁ 私は首を小刻みに横に振る。みんなは笑いながら気合いをかけた。 さぁキックオフだ。

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