多摩川の河川敷
ぁたしは死ぬために来たこれが最後の風景
これが最後に見上げる空これが最後にふかすタバコ
河に身をなげるつもりはない だって濡れるぢゃん
飛び降りるわけではないだってぐちゃぐちゃになるぢゃん
薬を飲む…それもいいと思った でもそれは今まで試したがどーにでも助かってきた
ぢゃぁどーする?
河川敷の死角に隠れる
それで剃刀取り出す
手首をすーっ…てネ
ありきたり? だよ。
それでいいぢゃん
さぁ始めるか
光に反射して剃刀の刃が光る…最後に見る光…これがきっと最後に見る光
「てめー何やってんの?」
(えっ…誰か来た…)
「えっと…指の毛を剃ってたの」
「ふーん。指の毛ねぇ。女は大変だな」
「剃りたいからあの…どっか違うとこ行ってくれません?」
「はいはい。言っておくけど、変なことしたってすぐ救急車呼ぶからな」
ぁたしはボーぜんとして離れていくあなたを見ていた