飛んでみたい
羽はなくとも
潜ってみたい
エラはなくとも
走ってみたい
速くはないけど
歌いたい
下手だけど
音色を刻むのはどの動物にだってできるけど
こんなにもはっきりした意味を乗せて歌えるのは人だけだから
飛べなくても
潜れなくても
速く走れなくても
わたしたちには歌がある
空気を震わせ弾ける言葉
想いはふわりと風に乗って
優しい音色がすべてを運ぶ
だからこんなにも綺麗なんだって
泣きたくなるんだって
いつか聞いたことがある気がして
歌はいつでも誰かの想いだから
きっと似た気持ちを持った記憶が共鳴するんだね
想いが重なっていく歌が愛しいよ
胸の底が熱くなってく
今すごく歌いたい
君に届けたいんだ
いつも嘆いてる君へ
飛びたくて
潜りたくて
速く走りたくて
いつも他の動物を羨んでいる君へ
とびっきりの歌を捧げたい
わたしたちには歌がある
ただその幸せを知って欲しくて
今日もわたしは歌を歌うよ
飛んで
潜って
速く走る歌を
君の願いを歌うよ
全部ぜんぶ歌が叶えてくれるから
ねぇ君も歌おうよ
下手なのは知ってるよ
ねぇ笑わないから
一緒に君の夢を叶えよう
歌って
歌って
空に届くまで
昇華する想いを見届けたら
やっと安らぎに出会える気がするんだ
だから
わたしは歌うよ
君の隣で
わたしは歌うよ……