日本のどこか
ある朝の日、普通に学校の準備をしていた杉原和也はふと下の階が騒がしいのがわかった。
和也は気にすることなく、黙々と準備を進めた。
「おはよう」
と、和也は言ったが果たしてようという言葉まで自分が言ったのかどうかわからなかった。
なぜならあまりにも場違いなローブ姿の男が玄関に立っていたからだ。
ローブ姿の男はどうみても日本人ではなかったし、
なりより背がでかいのが驚きだった。
ふと気付くと和也の両親がなにも言えずにその場にたちつくしていた。
さっきのは母親が悲鳴を上げたのだろうと和也は思った。
「あの…あなたはどちら様ですか?」
と和也は声を震わせながら言った。
「私は和也君を迎えに来たものです」
とローブ姿の男が言った。
まさか自分がそんなこと言われるとはと和也はどぎまぎした。
「あの、和也は何か悪い事したんでしょうか」
和也はムッとなって母親を見た。
なにしろそんな悪いことはしてないのに、母親がすぐそんなこと言ったのが信じられなかった。
「和也君は悪いことなんてしていません。むしろ凄いことです」
次回に続く。