「何で静夏だけ?」
「わ…わかんないよぅ………」
「まさかあんたがみんなの紙をどっかにやったんじゃないの!?」
「ち…違うよ!!私はそんなことしてない!!!」
女子が静夏を疑いだした。
「でもこんなことありえないじゃない!」
「そうそう!静夏以外の全員の紙が無くなるなんて!」
「うぅぅ……」
「そんなに責めなくてもいいじゃない!」
茜が言った。
「証拠もないのに何でそんなに静夏のこと責めるの!?」
「……………」
クラス中が静まり返った。
「おう…確かにそれもそうだな…」
「ゴメンね………静夏………」
みんなが謝る。
「ううん………」
静夏は俯いたまま…
しかし何か違和感がある………
様子がおかしい…
「大丈夫か?」
俺は声をかけた。
「………」
反応は無い………
「オイ!見ろ!!机の中に紙があるぞ!!!」
「マジか!?」
みんなが自分の席へと動いた。
「あった!」
「俺もだ!!」
俺の机の中にも入っていた。
………フゥ…よかったぜ……
しかしそんな俺の安心は一瞬にして砕かれた。