いつかまた〜87〜

友愛数  2009-07-14投稿
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【トーマ】


「これ…。アンタの名前を知らない人が見たら、なんの事だかわかんないね」


恋歌がつぶやく。


「ちさね。トーマと付き合う事になった次の日、言ってたんだよ。…いつも、振り向くとトーマが優しく見ていてくれたって。安心してる自分がいた、トーマに名前を呼ばれるのが嬉しかった…って。その気持ちがなんなのか、ずっと分からなかった…でも、トーマに告白されて、自分の気持ちに向き合ってみたら、その気持ちが好きって事だったんだ…って気付いたって…。ふふっ、これ聞き出すの、大変だったんだよ?」



ちさ。


ちさ。



ちさ!




ごめん…!



ちさを疑ってた。
こんな僕を、ちさが好きになってくれる訳がないって思い込んでた。


響の想いの強さを知ってから、太刀打ちできる自信さえなかった。

あの時、突き放したかのような僕の言葉が、どれだけちさを苦しめたか。


ごめん


こんなに想っていてくれたのに…!


「ちさ、まだ造形教室にいるハズだよ」


恋歌の言葉に、僕は走り出した。




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