美里は悲鳴を通り越した叫び声を上げならがら頭を激しく掻き毟り、脚をばたつかせ、何かにとりつかれたかのように身体を揺らしている。
大輔は美里の方へ駆け寄った。
「ミサト!どうしたんだ?!大丈夫か?!ミサトー!」
しかし美里は暴れまわり叫びを上げるだけだった。
大輔は美里の上に乗りかかり、暴れる身体を抑えようとしたが激しく抵抗され上手くいかない。
「ミサト!ミサト!!」
大輔は美里の名前を呼び続けるが美里はこの世の物と思えない叫び声をあげ続けるだけだった。
「ギャアァア"ア"ーー!」
プツン!!……………………バタン!…………………………え?
突然、美里の叫び声は途切れ、まるで操り人形が糸を切られたかのようにぐったりと動かなくなった。
大輔は美里の身体を揺すりながら名前を呼び続けたが、目は開いたままでまばたき一つの反応すらなかった。
大輔は美里の死を確信せざるをえなかった。
「ゴメン…美里……守れなかった…。」
大輔は美里の亡骸を抱きしめ、涙を流した。