決心 ?
その日の夜雪子は、心を込めて3通目の、俊章への手紙を書き上げた。
今までの2通とは、全く内容が違った。
今までは、中学生の男子が、興味が有りそうな『Hな言葉』を並べたりもした。
でも今日は、遥からアドバイスしてもらった通りに、素直にお詫びをして、改めて『お付き合いをして欲しい』と、心を込めて綴った。
雪子は、何度も読み返して『これで良し』と、手紙をカバンに忍ばせ、ベッドへ潜り込んだ。
翌日の昼休み、雪子は意を決して、俊章を屋上へ呼び出した。
その頃工藤は、遥の教室の前にいた。
「明日の土曜日は、カラオケへ行こうよ」
「そうだな。その後は、ボウリングだな」
2人は、明日のデートの話をしていた。
「そう言えば、昨日、雪子と会ったよ!」
「へえ。それで、白状したか?」
遥は、雪子と話しをした内容を、工藤に伝えた。
「それはヤバイぞ!」
「えっ、何が?」
「俺も、俊から相談されて『又名前のない手紙を持って来たら、受け取るな』って言ったんだ!」