―――夏になったら、アイツが帰ってくる―――\r
目が覚めるともう、日が昇っていた。
お母さんは、もう、仕事に出かけて居ない。 いるのは私だけ。
夏休みに入った私は、いつもより起きるのが遅くなった。
鏡の前に立つと、髪の毛が凄い事になっている。
「……」
――ツマラナイ
いつも思うことだ。 この、何も無い日常に飽きてきていた。
ふと、テーブルの上にある一通の手紙に目を通す。
「…?」
白い封筒の宛先は、私あてだった。
「誰?」
名前が無い。 思わず、開けて良いのか考えてしまう。
恐る恐る、開けてみた。
そうすると、
「………!!!!」
―――アイツの字だ!!
内容は読まなくても大体分かる。
――帰ってくるんだ・・・。