開会式も終わり、続々と一回戦が始まっていく。
「もうすぐだな。一回戦。」悠が言った。
「おぉ。」
修二は一言で返す。
緊張してるな。
落ち着こう。
修二は自分の中で自問自答をした。
「本山高校!!」
審判が叫ぶ。
「おしっ、いくぞ。」
修二が言った。
「おい、修二。いきなりヘマすんなよ。」
慶吾が言った。
「うっせぇ。」
言い返した。
「彰太。初戦決めてこい。」慶吾が河野に言った。
「はい!!」
本山高校レギュラーである悠、河野、新藤、賢之助、修二がこの順に並ぶ。
対する岡野高校も同じように並んだ。
「礼!!」
審判のかけ声とともに両チームが礼をする。
「先鋒残って!」
その声とともに悠が前に出る。
「はじめぇ!!」
試合が始まった。
組手争いが始まる。
その瞬間、悠がふところに飛び込んだ。
小内巻き込み(小内刈りと違い、ふところに飛び込むようにしてかける捨て身技)!!
バァン!!
「一本!!それまでぇ!!」