ラブレター 〜第18話〜

内田俊章  2009-07-18投稿
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決心 ?


 「それはマズイよ!ユッコはまだ、自分の口で言う、勇気は無いと思うな」

 2人は、急いで屋上へ向かった。



 「雪子、悪いけど、今回は受け取れない!」

 「ええ?今までは、受け取ってくれたでしょう!」

 「今までは、今までだ。名前を教えてくれない以上、受け取る訳には、いかないよ」

 工藤と遥は、2人のやり取りを、離れた所から見守っていた。

 遥は両手を合わせて『頑張れ!ユッコ!』と、心の中で声援を送っていた。

 「ねえ、俊ちゃん。きっとこれが最後だと思うから、お願い!」

 「最後って、どう言う事だよ」

 「中を読んだら分かるから!」

 2人の、押し問答を見かねて、工藤が出て行こうとした。

 それを『まだダメ!』と、遥が止めた。

 その時雪子は、意を決して口を開いた。

 「俊ちゃん、ご免なさい」

 「………」

 雪子の声は、震えていた。

 「手紙を書いたのは、誰かではなく、私なの。本当にご免なさい」

 遥と工藤は、『ヨッシャー』とガッツポーズをして、互いの手の平を合わせた。

 「雪子。おまえ……」



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