眠れぬ夜は君のせい〜39〜

ユーリ  2009-07-19投稿
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ケーキを買って車に乗り込むと、健太はケーキの箱を取って後部座席に置いた。


『ありがとう。』


車を出して交差点の信号待ち、健太は私の右手を優しく握り締めた。

健太は私の小さな心の揺れにとても敏感だった。


『健太は、優しいね。。。。安心する。』


健太の実家は市内から1時間の町にある建設会社だった。

私たちが着くと、家族が総出で出迎えてくれた。

温かい雰囲気は健太そのもので、彼の基盤を見たようだった。


『久美子ちゃん、健太は親の私が言うのもなんやけど、ホンマに優しいて思いやりある子やからね。久美子ちゃん健太をヨロシク頼むね。』

お母さんは今すぐにでも結婚したらと言ってくれた。


『健太は愛情いっぱいで育ってきたんやね。なんか楽しかった。』


マンションの前まで送って貰う。

車を降りる前に健太は私を抱き寄せてキスをした。

いつもより長いキスをした後、健太は言った。

『久美子…今日、俺のマンションに泊まってくれへん?』


健太と付き合い出して半年、キス以上はなかった。






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