エルファ・人形残酷物語24

ぐうりんぼ  2009-07-20投稿
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「ソウデショウ?
 子供タチ優秀ダシ、私ノ自慢ダワ」

「…」

 …どこか優秀なの?…

「ミンナ、元気ダシ」

「全部で何人いるの?」

「29人ヨ」

「29…」

 …え? 29人?…

 ルーシーがさっき、ざっと数えたところでは28人にしかいなかった。

 用意して来た土産品の数は29個だけど、そう言えば1人…1個余計持って行ったっけ。

 では、あと1人は?

「28人にしかいないって、どう言う事かしら?」

 2人の会話を聞いているスザンヌが不安がる。

「まさかエルファのヤツ、又1人殺してしまったんじゃあ」

 ジャックが物騒な事を口走ったけど、有り得ない事もないだろう。

 ルーシーが質問する。

「29人だけ?」

「モウ1人イルンダケド…実ハ今、街ノ人形病院ニ入院シテイルノ」

「ケガか何かで?」

「棚ノ上デ、フザケテテ、床ニ落チテ足ヲ折ッチャッタノ」


「まあ」

「ウソばっかり。
 そんな話し、聞いていないわ」とマルシア。

「シバラク、帰ッテ来レナイワ」

 寂しげな顔をするエルファだけど…

 ルーシーは端から信じてはいない。

 …エルファ、本当はその子をどうしたのよ?…
 この時だ。

 …え?…

 ルーシーはふと、部屋の奥の方に目をやった。

 子供たちが3人、こちらの方を見ているのだ。

 しかも、1人が胸の辺りで手を左右に振っている。

 まるで、違う違うって意思表示をしているような仕草だ。

 更にその子は、(ルーシーから見て)右側の方をチョンチョンと指差した。

 まさか!

「ドウシタノ?」

「あ、いや別に!」

 大慌てのルーシー。

 エルファが奥の方に振り向いた時には、3人は素早く身を隠していた。

 エルファが席を外す。

 キッチンに行ってクッキーを取りに行って来ると言う。

 エルファが部屋を出て行ったのを確認したエルファは、子供が指差した右側の扉に歩み寄った。

 人形たち用の浴室のようだ。

 子供たちが駆け寄って来た。

「ココに誰かいるの?」

 ルーシーの質問に、指差した子はミャーと返事した。

 カギ穴から中を覗いてみる。

 …イイッ!?…

 驚愕するルーシー。

 急いでマイク使って、小声で連絡取り始めた。

「お風呂の中に、子供が1人…閉じ込められているわ!」

「何だと!?」

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