西暦2020年8月の暑い夕方、病院の入口に、額から大量の血を流して倒れ込んだ男が叫ぶ。
「助けてくれ〜!」
慌てて、受付から連絡を受けた、医者と看護師が駆け付けた。
男は救急病棟に搬送され、医者の検査を受けたのだが、血を頭から流しているのに、頭に傷一つ無い。
男に質問したが…
動揺している為か、ただ「助けてくれ〜」を繰り返すばかりである。
医者は、「原因が解らん、スーパーコンピューター判断機に頼らざる得まい。」
画して、助けて男は最新機器に乗せられて診断を開始していた。
頭、脳、心臓他内蔵、病原菌の有無に至るまで調べたが、コンピューターの判断は
全て異常無し
困り果てた医者は、他の病院に転送する事を考えていた頃。
病院の外では、一人の男が仕事中に誤って二階から転落して血まみれに成って死んでいた。
警察では、目撃情報から頭から血を浴びた気の弱そうな男を、仕事の仲間として調査したく探して居たのだった。