バァン!!
「一本!!それまでぇ!!」
審判の声。
背負い投げ一本。
よしっ!!
修二は心の中でガッツポーズをする。
だんだんいけてきてる。
「両校並んで。」
審判の手が修二たち本山高校に上がる。
「礼!!」
互いに礼。
試合畳(しあいだたみ)からおりた。
「これで二回戦突破だね。」相葉先生が言った。
「よ〜し、次が三回戦かぁ。修二、相手どこ?」
悠が言った。
「今からだろ?三回戦の相手が決まんの。」
修二が答える。
「さっき始まったけど、たぶん正台高校だろうね。去年ベスト8でシードらしいしね。」
相葉先生が言った。
「正台!?マジッスか。」
賢之助が言った。
「あれ、やっぱりベスト8ってマズイの?」
相葉先生が苦笑いを浮かべた。
「そりゃベスト8は強いっすけど、俺には好都合っすよ。」
賢之助が笑った。
「去年の個人戦正台の選手に負けたんだよな。賢ちゃん。」
慶吾が言った。
「あぁ、だからリベンジだ。」
賢之助は笑ったままだ。
「すぐには俺らの三回戦こないけど準備してけよ。」
修二が言った。
次勝って翔星か。
案外すぐだったな。
そう考えながら正台の試合を眺めていた。