kill my life 〜繋り〜2

LEON  2009-07-20投稿
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むき出しのコンクリート。
私の目の前には灰色がただ冷たく広がる。

体を起そうと力をいれるが,頭が10cmも上る前に崩れ落ちた。

頭が割れるほど痛い。


「無理だよ。まだ鎮痛剤が効いてるんだ。」


ネオがカチャカチャと金属音を鳴らしながら,私を見た。


「私…」


「ったく。世話やかせんなよ。」
ネオがミルクの入ったカップを差出す。

ネオの冷たい手に触れて,私は心が痛んだ。

銀色に光る無機質なそれは,ネオ本来の物では無い。

あの日ネオは腕を無くした。


私がどう償っても,もう取り戻す事の出来ないそれの代わりに,私はネオに金属製の義手を作った。

私に出来る精一杯だった。


私の目線に気付いて,ネオがふざけながら言う。

「最近これ,ガタがきてんだよ。新しいの作ってくれないか?」

「………ぅん」

ミルクを一口含むと,少しだけ気持ちが落ち着く。



「また……………行こうとしたのか?」

ネオが木製の古ぼけたイスに座りながら,ため息混りに言う。

「ネオには関係ないじゃない」
私はぶっきらぼうに言うと,カップを置いた。

「何でだよ?ここに居ればお前は…」

「それじゃ駄目なんだよ。いずれはあの人みたいに………」

重苦しい空気が部屋中を漂う。


私は毎日恐怖と闘っている。ここに居れば,確かにアレを抑えられる。

けど,いずれはコントロールが効かなくなるんだ。父親の様に。

そうなれば,また大切な人を傷付けてしまう。

私の時は,腕だけでは済まないかもしれない…。

だから…。



私は一気にカップの中のミルクを飲み干した。

続く→



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