『ねぇ…神様って居ると思う?』
「居るさ♪」
『どこに?』
「多分神社とか…
後は路地裏とか?」
『なら…神様って…
要ると思う?』
「要るさ♪」
『何で要ると思うの?』
「神様が要るから
薄っぺらな希望が持てるし♪
後は神社で夜店があるしさ♪」
彼と私のいつもの会話
最初は不思議だなと思った
眠そうに外を見て
無関心に人を見て
いつも笑顔な彼
偶然と必然が
紙一重で吹き抜けて
今私は彼と居る
彼の神様の変わりに
私はなれない…かな…
ふとこんな風に
思ってしまったり
「なぁ♪聞いていい?」
珍しく彼から質問だ
彼は私の返答を待たずに
「正義の味方って…
居ると思う?」
まぁ答えるんですけどね…
『警察とかは
一応正義の味方って
事になってるよ?』
「じゃなくて〜
ライダー的なアレ」
『居るわけ無いじゃん』
少し呆れながら首を振る
『居て欲しいの?』
「全然♪居たら俺が
キックする気♪」
そう言うと彼はまた
煙草に火をつける
「正義の味方って嫌いなんだ♪
だから居たらキック!
居ないなら平和だ♪」
ケラケラと笑いながらまた煙を吐き出す
『何でキック?』