初めてだった。
恋というものを知ったのは。
高総体が終わっても陸上部は
忙しい日々を過ごしていた。
毎日走ってばっかで、
特別推薦で入ってきた私には
主にそれが仕事だとよかった。
しかし、ここは公立高校なので
そうゆう訳にはいかない…
…
毎日が授業との闘い。
毎日が睡魔との闘い。
毎日…いつも何かと闘っていた…
闘わなければならなくなったのは、
自分が悪い。頭が悪い…
勉強もしないほど陸上しか
してこなかった私は、
初めて友達にチュープリを
見せられて驚いた。
キスってこんなするんだ…
本当に知らなかった。
ある時を迎えるまでは。
部活で自分のミスを
こっぴどく怒られた…
また、その先輩は性格が悪いから
尚更ダメージがデカい言い方で
説教してくる…………。
悔しい…
泣きながら1人でバス停までの
坂を降ってるとき。
ネコが近づいてきた。
この坂はネコが多いので、
好んでよくこの道から帰る。
ネコに愚痴をこぼしていると、
制服の内ポケットに入った
携帯が勢いよく鳴りだした。
学校には持ってきてはいけないので
ものすごく驚き、学校で鳴らなくて
よかったとおもった。
呼び出し音はメールだった。
アルファベットで全く
見覚えのない人からのメール。
…井口???
井口…井口…
思い出せないでいたら
またメールが来た。
陸上部2年の井口です!
…まだわからない。
陸上部には先輩が居すぎて、
高総体までには覚えるように
言われていたがごまかして
覚えないでいた。
し、しまった!!!!
とりあえず、敬語使っとこー。
わからなかったし、メールも
長くする気分でもなかったので
短文で返信した。
すぐに帰ってきてメールは
終わらない感じになった。
や、やぜい…
その日は寝るまでメールして
何もなかった。
次の日、やっと井口先輩を覚えた。
背が低くて、もみあげが長く、
この学校では珍しい、棒高を
している1つ上の先輩だった。
特徴はもみあげ。
小さすぎて見えなかった。
見てなかった。