そ う た
そ う た?
聞いたことない。どこで会うわけ?
あたしは両親がいない
公園に捨てられた捨て子ですから。
友達? そんなもん作っても裏切られるだけぢゃん。顔伺うの飽きた。だから作らない。
彼氏? いたよ。てか「彼氏」っていう名前だけ。寂しさ紛らす道具。本気の好きとかありえないでしょ。あたし「愛」とか良くわからないし。だって見えないぢゃん。言葉だって1回言ったら消えていくでしょ?聞いた一瞬だけしかカタチになってない。そんなもん信じられない。
また話し戻るけど、そうたってどこで会うわけ?
あの日からどこで会えるのか気になってた。
ううん、「会えるのか」だと会いたいみたいだから…「会うはめになるのか」かな…
「ちーかー」
「そっ…そうた?」
「ほらっ。また会ったでしょ。」
大学の図書室
「なんでそうたがいるの?」
「なんでって臨時で講師頼まれて来たんだよ。おまえ俺の授業抜け駆けしやがって!単位落としてやろうか。なんちって。」
「ぜひそうして下さい。というか退学にしてくれた方がありがたいんですけど。ご存知の通り自殺志願者なので。」
「まだそんなこと思ってるわけ?せっかく止めたのによ。」
「止めてなんて頼んでない。」
「そんな自殺志願者のちかちゃんに自宅へご招待します!」
「なぜ?てか講師が生徒を自宅に連れ込んでいいわけ?」
「いいの。俺臨時講師だし、不良講師だし♪」
「まぁどーでもいいけど、暇に付き合ってあげてもいいよ。」
「ぢゃぁ、行きますか。車出すから駅で待ってて。さすがに大学からは乗せられないから。人の目もあるからね。」
「不良講師でも気にはしてるんですね。てか、いくつなの?生徒と変わらないんぢゃない?」
「28歳。若く見える?」
「うん。あたしと7つ違いか。」
「そんなことはいいから駅に早く来なよ。ほいぢゃぁねぇー」
自宅って…襲われないよな…まぁ襲われても問題ないけど。結構好みの顔立ちだったりするし。身体もたまには使わなきゃ。でしょ?間違ってる?エッチに好きも何もない。あたしにはネッ。