「何するんだテメェッ!?
奥様を殺す気かッ!?」
ジャックが飛んで来て、エルファを思いっきり蹴飛ばした!
「ウーアーンアーンッ!!」と、エルファは泣き出して逃げて行った。
メメも泣きながら、逃げて行く。
その後…
エルファは警察に逮捕され、身柄を人形協会に移送された。
マルシアは背中を十数ヶ所も刺され、搬送先の病院で亡くなった。
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それから3日後して…
ボックル会長立ち会いの元で、人形裁判が行われた。
エルファはマルシアを刺し殺した事は認めようとはしなかった。
全てはジャックや一部の子供たちが殺ったと、決め付けるばかりだ。
相変わらずの無責任な態度のエルファ。
だが、言い逃れは出来ないだろう。
ジャックやルーシー、スザンヌやガーレッドなどの証人がいるのだ。
エルファの今までの生活状況が4人から報告される。
そしていよいよ、判決が下された。
「被告人エルファ…
今日までの人形としてのあるまじき怠けた生活、子供人形たちに対する教育放棄、家主マルシア・グローブの殺害…
これらの罪を犯した事はほぼ明白。
よって…
一部の子供たちも含め、被告人に死刑を言い渡す」
裁判長から判決文を読み上げられるとエルファは叫んだ。
「私ガ何ヲシタッテ言ウノッ!? 失礼ダワッ!!」
「いくらあがいても無理ですよ被告人。アナタの罪は明白なのです」
裁判長は落ち着いた口調で反論する。
「ソウヤッテ、オ前ハ私ヲ陥レヨウトスルノネ! ヒドイ! ヒドイ!
ミーンナ、ジャックヤマルシアノ、セイネ!?」
「…」
…相変わらずだな…
証人席のジャックは呆れ顔でエルファを見ていた。
エルファから色々と、批判の言葉や誹謗中傷が飛んで来るが…
ジャックはそれら全てをサラリと聞き逃す。
エルファは狂ったように、裁判長や証人たちに罵声を浴びせる。
「被告人、静かにしなさい!」
裁判長が声を荒げてエルファに注意するものの、当の被告人は罵声を止めない。
ここまで来ると、ずっと裁判を傍聴していたボックルが黙っちゃいない。
ボックルは立ち上がり、エルファに向けて手をかざした。
手のひらから発せられた光が宙を飛び、エルファに直撃した。