無傷の僕

なな  2009-07-27投稿
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ブレーキの
壊れた車を
運転しているような
毎日を送っていた

あの頃


景色を見る
余裕もなく

流れる音楽を聴く
穏やかさもなく

右足を
踏んで


止まれ
止まれと

力を入れても
止まらず

走りたくもない
道を
繰り返し
走っていた
あの頃



1度


思い切って
ぶつかってしまえば
止まれたかも
知れないのに

ぶつかる
勇気のなかった




いつもそう

勇気がなくて
避けてきた

ぶつけて
壊れてしまうのが
傷つくのが
怖かった

だから
何も変わらなかった



最後は




燃料切れ



無傷の車は






残ったのは

何も変わらない


無傷の






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