アトラティウス島冒険記 4

かねしろ  2009-07-28投稿
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「私は毎日この時間にここを見回る。他の人に気づかないわけがない。嘘をつくなよ。」

「僕はウソなんかついていない。村の人達は毎日この時間の30分前に用を済ましている。ウーベル村の人達はみんな律儀だからね。あなた達山賊とは違ってね。だから会うことがなかったんだよ。」

ウーベはウーベル村の人達を代表するかのように、みんなが思ってる事を遠まわしに言った。

「ほぉ。じゃあなぜ、律儀なウーベル村の住人の君が、この時間にここにいるんだ?」

ウーベは1番つかれたくないところをつかれ、開いていた口を閉じ下を見ました。
寝坊した、などと言えません。

「言えないのか。」
「まぁ、とりあえず付いてきてもらう。湖に触れた事、いやそれよりもゴブリンの事だ。お前等は何も知らない。」

首筋に向けられた剣に逆らえるわけなく、ウーベが付いていこうとした時ガリウスが言った。

「顔にゴブリンの返り血がついてる。拭いとけ。」

そう言うとガリウスは腰に手を伸ばし、持っていた布をわたしてきた。



それからウーベとガリウスは山に向かって歩き出した。
山間の道は険しく、歩きなれない道を行くウーベと歩きなれているガリウスの差が開いていく。
「最近このあたりにもみどりのやつがでてくる。」
みどりのやつとはゴブリンの事だ。

「お前はみどりのやつに立ち向かう力があるか?」
「ないのなら私にしっかりと付いて来い。」
とガリウスが言うとウーベは、今歩いている速度の二倍、三倍も早く歩いた。



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