いつかまた〜88〜

友愛数  2009-07-28投稿
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ハァ、ハァ、

溢れる想いを胸に、教室へ駆け込んだ。

そこに居たちさは、僕をみつけて


「うぅ…っ!トーマ…」


どうした!?


「蓋が開かないぃ…」


がくぅーーーーーー…


ちさは、染料の入っている容器の蓋を握りしめて僕に言った。


「どれ?貸して」


ちさから容器を受け取る。


意気消沈…



うりゃ!
と、蓋を開けて、ちさに渡す。


「何するの?」


「ありがとう。うん、絵を描こうと思って」

「絵?」


「うん。みんなの肖像画…」


「そっか」


教室には、西日が差し込んでいた。


「ロビーの…作品見てきたよ」


そう言う僕に、

「…初めて大掛りな彫刻に挑戦したから、時間かかっちゃった」

「………」

「………」



「今日、アトリエには?」

「………行かない。少し、休んでもいいって志田さんが…」


僕は、また1歩、踏み出そうとしてる。


「…それなら…。今日は、一緒にいよ?」

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