優里亜は震える手で
インターホンを2回押した
「あいてるよ。はいれよ。」
中から朋哉の声がする
ゆっくりドアを開けると
物凄い勢いで腕を捉まれ部屋のなかに引っ張りこまれた
「よくきたな」
朋哉はそう言って優里亜を優しく抱き締める
かすかに匂うタバコの香りと
大好きなイヴ・サンローランの香水の匂いが
優里亜の身体の全ての感覚を刺激する
「うん…」
朋哉の顔も見ずに
優里亜は朋哉の存在を堪能した
どのくらいだっただろう
「なか、はいりな」
朋哉はそういって優里亜の手を握った