現れたのは獰猛な牙と爪をもった、?メートルくらいの熊が?体、それに黒装束に身を包んだ、長身の男。腰には刀をさげ、手にはクナイを持っている。
「いったい俺になんのようだ。」カケルは剣を抜きはなった。刀身はキラリと白くひかり、並くらいの鋭さがありそうだが、前に比べれば、十分の1程度しかなかった。
「そのナマクラの心剣が…よほど心が弱っているようだな」顔にも何か被っているため、よくわからないが、明らかに笑っている。
「あんたらなんなんだ…」柄を強く握る。「おまえを殺すためにきた!」
「な、なぜ俺を!?」「ふっ…散りゆく貴様には関係ない事!行け!ベアー!」グォォォ!男の指示に従うように熊達がカケルに迫ってきた。「くそっ」刀を構えると左に飛んだ。目の前に熊が迫る。体を捻り打ち上げるように熊の体を切り裂いた。「よし!一撃で倒したぞ…うわっ」振り返ったカケルの目の前に熊の爪が横切る。間一髪でかわすと、熊の腕をきりとばした。「でぇあああ」呻き隙だらけの熊の心臓に刀を突き刺す。耳をつんざく断末魔に堪えながら、剣を引き抜いた。「はぁ…はぁ」肩で息をするカケル。「ほう…なかなかやるな…私が相手をしよう」