夏休みが終わった。休み中だらしなく、不規則な生活をしていた俺には、高校の授業は耐え難いものだった。
いまさらだが、俺は思った。もうちょっときちんと生活すればよかった・・・と。
休み時間・・・・・・
「はぁぁぁ」
「どうしたんだ?ひょうじ?」
話し掛けてきたのは中田だった。彼は数少ない昔からの親友だった。
べつに友達が少ない訳じゃない。
「最近だるくてよ」
「夜遅くまで勉強してただろう?」
彼の言うことはだいたいあたる。
「ひょうじって勉強熱心なのな!」
たまに外れることもある
「べつにそうゆうんじゃなくて、一種の戦略かな。」「戦略?」
「いろいろと有利だろ頭よかったらよ」
たまに名言的なことを言いたくなる。
「勉強は人生を有利にするための戦略なのさ」
「へぇ・・っていうかさ、人生のことをがんえてるなんてひょうじらしいな」
俺の名言に触れてくれよ
心の中でツッコんだ。
でもそんなことを言ってくれる友達がいることって 当たり前じゃないと思う。
「そういうこと言ってくれんのお前くらいだ。あんがとな中田。」
当たり前の出来事なんていつでもあるけど、相当
に特別な出来事は滅多にない。
「な、なんだよ急に。」
彼の性格はわかりやすい。いま、猛烈に照れている。
俺はこれから訪れる特別な出来事なんて全くしらなかった。
予知能力が欲しい!
いまさらだが、そう思う。
そして休み時間は終わり、つらい授業が再開するのであった。
続く