Invisible Answerer -ep5-

へたれもち  2009-08-01投稿
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足音は近付いてくる。
どうするべきか
…まだ安全なのは確か
だが…

「誰か居るのかい?
居たら返事してくれ。」

逃げるか…しかし、
足音を立てないで逃げる
事が出来るか?僕一人
なら可能だが…。

「…二手に別れよう…。
今ここで下手に顔を見ら
れるのは避けたい。」

いや?顔を見られて困る
事があるのか?何を
恐れている?

「…そうね。その方が
良いかもしれないわね。
うん…そうよね。」

僕達は二手に別れて足音
を殺し、歩きだした。
本当に…よかったのか?

まだ何が起こるかわから
ない…罠だってあるかも
しれない、一人では対処
出来ないような。

そして、この判断に後悔
する時はそう遠くは
なかった…。

「開始時間になりました
…これより各自条件を
達成するために頑張って
下さい…。」

携帯端末からこの声が
聞こえてた…始まった
と…回収した武器は…

「熱伝導ブレード…理論
上だけだと思っていた。
後はシールドか…。」

下はいつでも確かめる
事は出来るから、上に
行ったが…。

「これは流石に…試作品
を何故置いとく?
…実戦テストか?」

僕は知っている、これは
分厚いコンクリート
だろうが金属板だろう
がバターのように
切り裂く代物だ。

「下に降りるか。」

…………………

(…運が良い、こんな
ところでまともな武器を
持たない奴を見つけると
はな…悪く思うなよ。)

「!」

床に矢が刺さった…もし
動かなかったらこれは
死んでいたな。

「ち!外したか!」

男が矢の装填を始める。
一気に距離を詰めるため
に接近する。

「次は外さねぇよ!」

床を蹴っていた脚は
壁を蹴り、身体は宙を
飛んでいた。

「馬鹿が!」

放たれた矢はシールド
に防がれた。

「な!」

男はボウガンを盾にする
ように構えた。

そのままボウガンを
切り裂いて、
男に切り掛かった。

「う…そ…だろ。」

男の眉間から真っ直ぐに
切れ目が入る…、そして
大量の血が吹き出した。

「また…殺したのか。」

大量に吹き出す血が
僕の服を汚すことは
なかった。



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