その帰り道、俺は自転車を降りて、ゆっく−り朝通った道を歩いていた。
中田と話して帰りたかっが、あいにく彼はバレー部のキャプテンだった。
何故バレー部?と思った
彼は中学ではサッカー、
小学校じゃ野球をやってた。彼自身の話では、
スポーツ万能であることを証明したいそうだ。
あいつらしいな。
そう思った。
それに比べ俺は・・・
ま、くらいはなしは後回しにして。
ボーっと歩いていた俺は
前を歩いていた人をもろ
ひいてしまった。
その人は前によろめいて
うらめしそうにこちらを
向いた。
髪は真っ黄色で短くカットしており、サングラスをしていた。
ひよこヘッドの不良と称するにふさわしかった。
「一発お返しさせてや」
彼の目に怒りの光が灯っていたのを俺の目はとらえた。
俺はその日、この世の
くらぁぁい部分を、左頬で実感させてもらったのだ。
今更だが、よくあれですんだなと左頬を治療中に思った。
普通ならボッコボコだったろうなぁ・・・・
この時俺は初めて人間に
ついて関心をもった。
・・・ような気がする。
続く