「ちょっと、大丈夫?」
声を掛けてきたのは、30代くらいの綺麗なOLさんだった。
貧血ぎみで、体調も優れない毎日。仕事もハードでサービス残業が多い。
そんな積み重ねで疲れが溜まってしまい、電車の車内でしゃがんでしまった。
「…すみません…ありがとうございます。」
私はゆっくり立ち上がって、その人の顔を見た。
あれ……??
どこかで見たことある顔…?
「あんた…あかね?」
相手もどうやら私を見たことあるらしい…
あっ、思い出した!!
「あれ…?春香…??」
高校の同級生…成瀬春香…。
「久しぶりね〜2年ぶり?」
腕を掴んで嬉しそうに話しかける。
「あ…うん…そうだね…。」
私は意識が朦朧としながらも、春香を少しずつ思い出してきた。
「あかね?大丈夫?顔色悪いよ?」
「…うん…ちょっと…」
「ちょっと!あかね!」
春香が叫ぶ
私はそのまま気を失う……
そうだ、春香だ…。
私といつも一緒だった…。
春香はたしか…。
九州に行ったんじゃなかったっけ…。
私と付き合っていたヤツと一緒に………。
その過去が頭をよぎって、そのまま私の頭の中は真っ白に変化した…。
私は、どうなってしまったんだろう………。