それを見た晶は
とっさに仁先輩の目の前に立ち
「仁君」
と、肩を手で押さえた
そんな晶をさえぎり
仁先輩は、女連中に
「おまえら!晶に何してんだ」
と、怒鳴った
突然怒鳴られ、ぼうぜんとする女連中と仁先輩のその間に
もう一度晶がパッと入り
「仁君、ちゃんと話聞いてよ」
と、仁先輩に向かって大きな声で
叫ぶかのように言った
それでも仁先輩は
「話も何もねェだろ
おまえ何で泣いてんだよ」
仁先輩は、晶の泣いてる顔を見るのがたまらないというような悔しそうな顔で晶を見ながらそう言った
「嬉しくて泣いてるんだよ」
「ハッ?」
やっと少し冷静さを取り持つ仁先輩
「ここにいるみんながね、前の中学の人達とうちらを一緒にするなって、言ってくれたの、ここに来ればいいじゃん、て・・言って・・くれたの
晶って・・呼んでいい?って・・言ってくれたの」
晶は途中から、涙声になり
あふれる思いで言葉がつまりながらも
やっとの思いで今起きてた出来事を仁先輩に伝えた。