ポジティブ・アクション19

ミッシェル  2009-08-06投稿
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翌朝。

午前7時。

「ルブランスだ! メアリーどこだ!」

ルブランスのメンバー4人が、片っ端からマンションの三階の部屋を確認していく。

…メアリーを見つけ出す為だ。

「うぅ‥騒がしいな」

ソファの上で眠っていたスティーブは、外から聞こえてくる騒音と共に目を覚ました。

…まさか。

スティーブはソファからすぐに起き上がり、玄関に向かう。

‥その手には拳銃が握られていた。

扉の前に立ち、ゆっくりと扉を開くと、その僅かな隙間から外の様子を確認する。

…やはり。

ルブランスのメンバー4人の姿が彼の目に映った。

奴らが後二部屋も回れば、順番的に間違いなく自分の部屋に来る‥。

彼は寝室へ走った。

「おいメアリー! 起きろ!」

毛布をはがし、彼女の頬を軽く叩く。

「うーん…なぁにぃ…?」

声は出したが、その目はまだ閉じたままである。

見かねたスティーブは、両手でメアリーの頬を左右から引っ張った。

すると彼女はすぐにその蒼い瞳を開け、スティーブを見つめる。

「うん‥? どうしたの?」

陽気にスティーブは言った。

「ギャングの連中が来たぜ。ルブランスだ」

メアリーは目を丸くさせ、ベッドから起き上がった。

「う、嘘でしょ! は、はぁ…殺されるわ‥」

「馬鹿やろう。死ぬかって。そこでじっとしてろ。俺に任せるんだ!」

不安な表情を浮かべるメアリーにスティーブは続ける。

「安心しろ。すぐ終わる」

スティーブは微笑み、拳銃を片手に寝室から飛び出した。


「ここが最後だな。間違いなくここにいる」

男はそう言って、ドアノブを回す。

…しかし。

「へへっ。開いてねェな。ビンゴだぜ」

「食らえ!!」

男の一人が、拳銃で扉に向かって何発も銃弾を撃ち込む。

「よし、行くぞ」

ボロボロの扉を開け、男達は室内へと歩を進める。

…その時。

「ぐはぁっ…!!」

一発の銃声と共に、先頭を歩いていた男がその場に崩れた…。

倒れた男の首からは、赤黒い血がドクドクと流れ出ている‥。

「な、何…!?」


続く

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