壮大が目を開けると、
やはり、霧のなかにいた。
だが、トンネルの中にしては、妙に明るい。
そのときだ。
眩しい光が壮大の目に飛び込んできた。
「あれは・・」
朝日だった。壮大は周りを見渡した。霧がはれ、
周囲がよく見える。
壮大は息を呑んだ。
壮大が居たのは密林だった。
「ははは、驚いたかね。」
振り向くと、白髪のお爺さんがニッコリと微笑んで立っていた。
「ここに連れてきたのは・・・あんたか?」
「冷静ジャの。」
老人は笑った。
「俺は帰るぜ。」
老人はさらに笑った。
「悪い無理じゃ。」
顔から笑顔が消えた。
「お前には世界を救ってもらわねばならん」
壮大はしばらく驚きをかくせなかった。
続く