転校生 2
「気を付け。おはようございます」
「おはようございます」
学級委員の、飯島ひとみが号令をかけると、皆が声を合わせて、いつもの挨拶をした。
「今日は、新しいお友達を紹介します」
林はそう言うと、黒板に向かって、名前を書き始めた。
『スージー・ブラウン』
「スージー・ブラウンさんだ。さあ、自己紹介して」
林は、スージーを教壇の中央に立たせると、挨拶をするように促した。
皆は、英語か?日本語か?と、彼女の言葉に注目した。
「私は、スージー・ブラウンと言います。……。」
アクセントは少々変だが、ハッキリと聞き取れる、上手な日本語だった。