「よぉスティーブ。借りてたCD返しに来たぜ」
そう言って現れたのは、スティーブの親友アレックスであった。
「誰だ貴様」
振り返るウォーレンを見て、アレックスはすかさず懐から二丁の拳銃を取り出す。
「あんたこそ誰だよ。まあ、何だかしらねェが親友の敵は俺の敵だ。覚悟しろよ」
アレックスは二丁の拳銃を構えながら歩を進める。
「来たかアレックス。ウォーレン、諦めろ。銃を捨てるんだ」
「くぅ…」
アレックスとスティーブに挟み撃ちされているウォーレンは、渋々拳銃を床に置いた。
するとスティーブは拳を構え、ウォーレンの顔面に拳を一撃。
ウォーレンを殴り倒した。
「ぐぅ…」
ウォーレンは口から血を流し、床にうずくまる。
「はぁ…逃げられると思うなよ‥ゲイリーは必ずお前らをころっ…!?」
次の瞬間にはスティーブの蹴りが顔面に直撃し、ウォーレンは気絶した。
「やかましい野郎だ」
スティーブは気絶してるウォーレンに向かってそう言った。
するとアレックスが、次々と浮かんでくる疑問を2人にぶつける。
「どうなってんだ? 何でギャングがお前らを殺そうとしたんだ?」
スティーブは笑みを浮かべ。
「ふっどうやらルブランスのボスを怒らせたらしい。だから俺達はもう、この街には居られない」
アレックスは目を丸くさせる。
「何でだよ?」
スティーブは溜め息をつき、アレックスの肩に手を置いた。
「奴らから命を狙われてるんだよ」
「なんでまた」
その質問に、スティーブは少々戸惑いを見せた。
「何でってその‥つまり彼女と‥」
そこで、メアリーがスティーブの手を握りながら口を開いた。
「私がスティーブの事を好きになったからよ。私は元々ボスの愛人なの」
それを聞いて、アレックスはとても納得の行った表情を浮かべた。
「ほぉ、こいつぁ驚いたぜ。でも何時の間に…。まあそんな事はどうでもいい。とにかく、これからどうするんだ?」
「別の街に行く。この街に留まっていれば確実に殺されるからな」
スティーブはそう言って、煙草に火を付けた。
‥その時。
突如と電話が鳴り響いた。
続く