この景色…。
あの日だ。
あたしと君が
悲しい現実にぶつかった日。
星がいっぱい広がった夜空の下。
中学校の屋上で
君は初めて涙を見せた。
困った顔をしたあたしに
君は何も言わずに
抱きしめた。
「ごめん…。
僕…」
あたしが何か言っている。
「こんど…父親の仕事で上海に行くんだ。」
あたしは口を押さえて涙ぐむ。
「でも、僕は凜が大好きだから。
遠くても大好きだから。」
『ガガガッ……
あたしも…大好きだよ。』
そう。
あたしは君が大好きでした。
そして君と目が合って
君とキスをした。
初めてのキスは君とだった。
ブゥン…
また時間がたった。
この日君は
体中傷だらけで学校に来た。