転校生 4
するとスージーも、英語で自己紹介をして、笑顔で右手を差し出してきた。
「マイネームイズ、スージー・ブラウン」
隆は、頭をかきながら右手を出し、スージーと握手をした。
隆は、こんな身近で外人と会い、ましてや言葉を交わすなんて、想像もした事がなく、顔が火照るのを感じた。
「スージーさん。隆はね、さっき『英語で自分の名前を言うのに、何て言うんだ』って聞いてたのよ!」
「ひとみ、余計な事を言うなよ!」
隆は、一層顔を赤くして言った。
「ヒトミさんと、ミウラ君は、仲が良いんだね!私も仲間にして下さい」
「全然OKだよ。ねっ、隆!」
「ああ、俺も、全然OKだぞ!」
「でも、スージーさんって……」
ひとみが話をしようとすると、スージーが、それを遮って言った。
「あのね。『さん』を付けるのやめて欲しいな。前の学校でもそうだったから!」
「そうだよな!テレビでも映画でも、外人は皆、呼び捨てだよな」