ノンフィクションの愛の結末33

 2006-07-25投稿
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清水寺に着くまでの坂道には様々なお土産店があった。そして心たちはその中のあるアクセサリー店に入った。そして、心は店の中の掲示に目を奪われた。

[ネックレスやブレスレットのプレートに文字などをその場でを彫ります。一つ1000円二つなら1500円三つなら2000円。]

{昭幸とお揃いにしようかな…。}

心は切な気に微笑んだ。明日にはいなくなるかもしれない人を想って、それでもその人の為にネックレスを買おうとしている自分に向かって…。

『すみません。ネックレス…彫って貰えますか?』
「いいですよ!何を彫りましょう?」

やけに明るい店員だった。心はまだ妙な落ち着きを持ったまま喋った。

『心と昭幸って彫って下さい』

と言って心はまた微笑んだ。

「彼氏さんとお揃い?(笑)じゃあ、二つですね!」

店員はそう言うとネックレスを取りプレートに文字を彫り始めた。プレートに対して斜めに、英語の筆記体で一方には[KOKORO&AKIYUKI]もう一方には[AKIYUKI&KOKORO]とそれぞれのプレートに小さなハートも彫って心に渡してきた。そして心は疑問に思った。

『これ…、どうして名前が逆なんですか?』
「彼氏さんには彼氏の名前が上のネックレスを渡して、もう片方は彼女さんが…ねっ?」

そう言って店員は満面の笑みで笑った。


続く…

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