ある夏の日の事
僕と彼女は借りて来た怖いビデオを見ていた
｢こんなの嘘に決まってんじゃん!｣
僕たちは昔から幽霊なんて信じていなかった
この日までは
ビデオが終わり画面が砂嵐になったのでチャンネルを変えようとした
が．．．
変わらない．．．
電池が無いのだと思い
リモコンの蓋を開けた
するとそこから
長い髪の毛が．．
僕も彼女も髪は短い
不気味に思っていると
ドンドンドンドン！
誰かが玄関のドアを叩く音が
もう夜中だ
友達？そんな訳ない．
僕たちはそいつが居なくなるのを待っていた
しばらくして叩く音が無くなった
ホッとしていると
“ギィー”
玄関のドアが開く音がした
｢え？鍵は閉めたはずなのに！｣
僕たちは怖くなって寝室に逃げた
音を立てないようにベッドの上でじっとしていた｢来るな！消えろ！｣
足音は近付いて来る
寝室のドアが開いた
そこには
汚い白い着物をきた
血まみれの髪の長い女の人が鎌を持って立っていた
目が合った！
女は鎌を振りかざそうとしながらこっちに向かって来た
僕たちは固く目を閉じた
気が付くと朝だった
｢殺されなくてよかった!｣
安心したが
僕たちはその部屋をその日のうちに出た
あれは夢だったのか
あの人は誰だったのか
ただ一つ言える事
それは
あの人はこの世のものではないと言う事だ
引っ越してからはそんな事はないが
今もあの日の事は鮮明に覚えている
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