「はぁ?訳わかんねぇ!
世界を救う? そんなことほかの誰かがやればいいだろ?」
壮大は爺さんに向かって叫んだ。
老人は、静かに耳を傾けている。
「俺にはそんなことできない。できる訳がない。」
「ここはお前の居た世界とは違うのジャ。」
「・・・?」
壮大はあたりを見渡した。
「そうは思えないな。」
ガサガサ・・・・
草むらがゆれた。
老人は微笑んで言った
「自分の目で確かめなさい。そうすれば 信じられるだろう。」
壮大は頷いて、草むらに近づいた。そして、そっと草むらを掻き分ける。
すると、中には奇妙な生物がいた。
背中に羽がはえたネズミだった。
しかもけっこうデカイ。
壮大のすねのあたりぐらいだろうか。
「ん?おいらの顔に何かついてます?」
「しゃ・・・しゃべった」
壮大は老人を見た。
老人はさらに微笑んだ。
「しんじられたか?」
壮大は頷くしかなかった。