転校生 6
「どうだ?羨ましいか?」
「そりゃあ、そうさ。外人となんて、話したことないし……。」
「それから?」
「……。それから、あんなに可愛い外人さんと、同じ教室の中で、同じ空気を吸っているなんて、夢みたいでよ!」
「勇二も、大げさだな!」
隆は、声を出して笑った。
すると、スージーを囲んで話をしていた、4人の女子が、隆たちの方 を見た。
「おい、笑うなよ!皆に注目されたじゃないか!」
「スージー。勇二がスージーと、話がしたい、だって!」
隆が、そう言うと、勇二が慌てて、隆の口をふさいだ。
「隆!変な事を言うなよ!」
「ユウジ?何ですか?」
スージーは立ち上がって、勇二の側へ来た。
「いや〜、あの〜、その〜……。」
勇二は、上がり性で、顔を真っ赤にして、黙り込んでしまった。
すると、スージーは優しく、勇二に声をかけた。