−友達−
響子は、疑問を抱えながら教室に着いた。
響子は、席に座り窓の外を見た。
すると響子の顔を覗き込み未玲が問い掛けた。
「ねぇ。どうしたの?響子なんかいつもと変だよ…」
心配そうに問い掛ける未玲に響子は、「なんでもないし。未玲は、関係ないんだからさ」
響子は、思いもしなかったキツイ言葉を未玲に言ってしまった。
「なにそれ?心配してるのにそんな言い方ないじゃん!!」
未玲は、大声で響子に言い放った。
すると、あんなにウルさかっか教室が、しんっとなった。
「別に心配してなんて言ってないし…」
響子は、鋭く目を尖らせ、未玲を睨んだ。
「あぁ…そう…わかった。もういいよ。響子の本当の気持ちわかったから……」
と、今にも泣きそうな声で未玲は、教室を走って出て行った。
響子は、未玲が悪くないぐらいわかってる。
さっきだって自分が悪いことしたのもわかってる。
ただ未玲の言う言葉は、今の自分にとって、とてつもなく厳しい言葉だった。
響子は、心の中で泣いた。
悲しさと、切なさと、悔しさが込み上げてくる。
でも心の底には、もしかしたら未玲にたいする嫉妬感があったかもしれない……。
− 続く−