食事を済ませ、二人は駐車場に停めてある車に乗り込んで出発した。
車を走らせてから約二時間半後‥。
スティーブ達は小さな田舎町へと到着する。
町へ着くなり、二人は古びたモーテルを予約した。
今夜はそこに泊まる事にし、二人は夕食を済ます為に町中を歩き回る。
やがて、寂れたレストランを見つけそこで食事を済ますが、そこの料理の味は最悪であった。
洋食や和食、中華など、種類は豊富であるが味はお世辞にも良いとは言えなかった‥。
時刻は7時を廻り、二人はモーテルへと戻った。
「ふぅ、今日は疲れた。それにしても‥あのレストラン最悪だぜ」
スティーブはベッドに座り、頭を抱えた。
すると、ソファに座っていたメアリーがゆっくりと立ち上がり、スティーブの隣りに寄り添うようにして座った。
「どうした?」
メアリーは囁くように、
「大好きよ…」
そう言って、自分の腕をスティーブに絡ませた。
スティーブは笑みを浮かべ、
「意外に積極的なんだな」
メアリーの頬に手を当て、その蒼い瞳を見つめる。
「あなたに会えて良かったわ。私、幸せよ」
スティーブはメアリーのその蒼い瞳を見つめていると、彼女が自分を求めている事が分かった。
そんなメアリーに彼は優しく微笑み、
「ふふっ。こんな事聞くのなんだが、俺のどこが好きなんだ?」
メアリーは一呼吸置き、ゆっくりと口を開いた。
「全部よ。特に、あなたのその“ポジティブ”な所が大好き…」
メアリーはそう言って、スティーブの胸に抱き付いた。
スティーブもそれに応えるかのように、ゆっくりと両腕をメアリーの背中に廻していく。
「そうか。なぁメアリー、お前の事は絶対俺が守ってやるからな」
その言葉が、スティーブが彼女に一番言いたかった言葉だった。
それを聞き、メアリーは感激したのかきつく彼を抱き締める。
「スティーブ…ありがと」
やがて二人は唇を重ね、熱いキスをしながらベッドに倒れた。
二人はまるで思いの丈をぶつけ合うかのように愛し合い、とても濃厚な夜を過ごしたのだった。
続く