僕が僕であることに

ニコル  2009-08-13投稿
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学生時代の友人だったあいつが死んだ。



話によると、飲酒運転のひき逃げの犠牲になったらしい。



きっとあいつは何も知らないうちに死んだんだろう。


自分が死んだことにさえも気づかずに。



明日も同じような日常が来ると思っていただろう。



昔、あいつと二人で弾いていたギターが頭の中に鳴り響く。



夢の中であいつと僕は二人ギターを弾いていた。



あいつは幸せそうに笑っていた。








目が覚めると現実がめぐる。





僕が死ぬまであと五十年。



でも時に僕らはどうしようもない力で殺されてしまう。




それは本当に恐ろしい。




僕は僕の死と向き合いたい。


僕は僕らしく死にたい。





今はただ、頭の中であいつのギターが鳴り響いている。

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