空には六十億もの星
少年は重い瞼をこすりながら夜空を見上げた
星巡りの歌にあわせて星達は一斉に輝きだす
少年はひときわ輝く星に名前をつけた
いつしかその星は少年にとっての特別となった
どうしようもなく冷たい夜にも
少年はその星に思いを巡らせる
そうすれば
胸がどきどきして
幸せがあふれだして
なんだか急に明日が待ち遠しくなる
空には六十億もの星
人々は自分だけの星に名前をつけた
いつしかそれはそれぞれにとっての特別になった
手を伸ばしても届きそうにないほど遠くで
まっすぐに輝き続ける
それぞれの特別
六十億もの夢という名の星