目的地を目指して
坂を登り
橋を渡り
でも閉まってた
少しがっかり
何のために行ったのかな?なんて
独りぼっちの猫がいて
風の中で
痩せた体を横たえてた
私も独りぼっち
そう思って体を撫でた
皆独りぼっち
二人でそっと挨拶
すれ違う船が
霧笛を鳴らす様に
お互いの航路を
ゆっくり進めれば良いねと
だから私は猫が好きなんだな
私も猫みたいなんだ
独りぼっちを
寂しいと思う気持ちもあるけど
誰といてもやっぱり
独りぼっちに変わりない
ならこうしてそっとエールを送ればいい
今日の目的は
あの子に逢う為にあったのかな
そう思って坂を登った
振り向くと東京の
輝く夜景があった
独りぼっちの私を
瞬く星が見ていた