「さて、と」
「おい白河〜俺まだなんもわかんねえんだよ〜1から教えてくれよ〜頼むよ〜行くなよ〜。」
「僕はこれからいろいろとあるから…人探しは助手がやってくれよ。」
「だからなんもわかんないんだよ!」
「誰だってそうさ。行ってきまぁーす。」
「あー逃げやがったあのガキ!だいたい最初に何するかくらい教えろよ!」
俺はその場で考えた
「待てよ…もしかしたら名探偵達郎の登場かも!この仕事成功させて、白河の信頼勝ち取って…ってたかが人探しか…。まあいい!やってみますか!」
俺は外へ出た
「あぁー暑い暑い!じゃあ速くカヤハタとかいう大富豪に涼ませてもらうかね。」
勿論プーだった俺に免許はない。タクシーで行くしかないのだ。
「しゃあねぇなあ〜もう。交通費自腹かよ。」
俺はタクシーに乗り、住所を示した。
「えっ?あそこに行くんですか?」
「知ってんの?」
「ここらじゃ知らないほうがおかしいですよ。お客さんここの人じゃないんですか?」
「いやあ先日雇われて越してきたばっかだから…。」「そうですか。なら知っといたほうがいいですよ〜。あそこはね、いろんな噂があるんですよ。」
「噂?」
「そうですそうです。毎年年末になると夜中に執事、メイドの中でジャンケン大会を開いて、負けた人は…。」
「殺されんのか!?」
「ははは。そこまで酷いことはしませんよ。ただ、ある罰ゲームをやらされるんです。」
それもそうだ。第一幽霊屋敷でもないんだから殺人なんて噂が広まるわけがない。
「で、罰ゲームってのは?」
「殺人ですよ。」
「え?今そんなことないって…。」
「だから、執事やメイドは殺しません。ただ、その人たちに殺させるんです。」「そんな馬鹿な…。」
「まあ、あくまで噂ですから。お気になさらず。」
あっそうか。と思った。マジで聞いてしまった自分の頭が心配だ。そんなに頭はよくない。そういえば聞こえはいいか(笑)ただの馬鹿だと気付くのにこの日までかかったな…。
「はい、どうぞ。」
そうこうしているうちについた。
「ここかあ…。でけえなあ…。」
しかし来たところで聞き込みができるかどうか心配だ。何しろ執事の個人的な依頼だ。多少権力のある執事ならいいが…。