視力0.4 前編

LEON  2009-08-19投稿
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車の免許をとる時初めて知った事。


『視力0.4』


確かに、遠くの物が見えずらい事もあったが、それまでの生活で不便した事は無かった。

俺は強制的にメガネを作らされた。何か決まり事らしい。

免許をとって5年。


今やあの時作ったメガネはダッシュボードの奥で深い眠りについている。
かと言って、コンタクトをつけている訳でもない。

強気にもどんな時でも裸眼で運転し続けている。

別に意味は無い。ただ単に面倒臭いだけだ。けど、この5年自慢じゃ無いが事故や違反なんて一度もした事が無い。





その日は午後から天気がぐずついて、俺が車に乗り込む頃には厚い雨雲が空を覆っていた。

目が悪い者にとってはこ-ゆ-天気が一番見えずらい。

俺はいつも以上に気を付けて運転した。

日が沈み薄暗さが更に視界を狭める。

細い小道に入った時だった。

前方に小学生位だろうか?
子供の歩いている影が見える。

道も細いので、徐行しながら進む。

子供は車に気付いていないのか、道の中央をユラユラふらつきながら歩いていた。

サッカーボールでも蹴っているのだろうか。

本当にユラユラと歩いている。

子供と数十メートル近付いた。しかし子供はまだ気付いていないのかユラユラとゆっくり歩く。

次第にイラついてきて、俺はクラクションを鳴らした。

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