あれからどれくらいの月日が経っただろう…。
君と僕、二人で交わした約束も果たさず、君は僕の前からいなくなってしまった…。
ある日突然彼女から告げられた別れ。
何がなんだか解らないまま一ヶ月が経ち、彼女の別れたい理由を聞いてみた。
「私、生れつき病気なの。だからこれ以上迷惑はかけれないよ…。」
彼女は泣きながら僕に本当の事を明かしてくれた。
「迷惑じゃないよ。そういう事なら俺はずっとお前の側にいてあげるから…。」
僕も半分泣きながら言う。
本当のことを知った僕は彼女のしたい事や行きたい所に行く、などいろんなことをした。
それらの日々はいままで以上に楽しい日々だった。
でも彼女の病気は悪くなる一方で、遂には入院生活をするようになり、
会う度に痩せていく彼女を見て僕は涙を堪えるのが精一杯だった。
ある日病院の先生に外出許可をもらい僕たちは真昼間だというのに彼女の希望で季節外れの花火をした。
その日の花火は昼間だというのに凄く綺麗だった。
そして僕らは花火をしながら話をする。
「この花火は私らだけの最高の思い出だね。」
「そうだね。」
「…ねぇ、もし私が死んだらどうする?」
彼女の口からこぼれた一言。
沈黙の後僕は彼女の頭を撫でながら言った。
「肉体は死んでも心は俺の中で生き続けるから大丈夫だよ。」
その一言は自分でも恥ずかしかったけど彼女は
「ありがとう。」
と、泣きながら言ってくれた。
その後僕は彼女に改めて告白をした。
「…大好きだよ。」
「私も。」
「てか俺と結婚しよ!」
「当たり前でしょ!」
それが彼女との最初で最期の約束になった。
その翌日彼女の容態は急変し、先生たちの努力も虚しく彼女は静かに息をひきとった…。
泣いた…
泣いて泣いて
涙が枯れるぐらい泣いた…。
それからの僕はなかなか立ち直ることが出来なくて毎日が辛かった。
もう一度会いたい…
会いたい…
会いたい…
そんなある日、夢の中で彼女と会うことができ、僕は彼女の一言で徐々に立ち直ることができた。
彼女は夢の中で僕にこう言った。
『私たちの心はずっと一緒だよ。だから大丈夫!。』
って…。