DRAGON LOVER 1

木村蜜実  2009-08-20投稿
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「あっちいな…。」

季節は春。

人間界での生活がスタートする。

「ハーン、人間が今過ごしやすい季節らしいぜ。しかし、俺らにしたら、厄介だよな…。」

一緒に修業をするライアン・シェパードは僕の家の隣に住んでいる。

「あぁ、ほんと厄介だなぁ…。」

照りつく太陽に、今にも溶けそうな体…。人間の生活にも慣れなければいけない。

「魔界ではずっと涼しいから、季節がある人間界は不思議だよな…。」

「ライアン、外でその会話はやめようぜ…変に思われる。」

「あぁそうだな、うっかりしてた…ハーン、名前間違えるなよ…。俺は…。」

「わかってる、ハヤシダマサシだろ。林田正司。お前こそ間違えるなよ。」

「あはは!わかってるさ、大石陽斗くん♪」




鬼獣族の僕と天獣族のライアン(ペガサス)は小さい頃からの親友だ。鬼獣族と天獣族は、みんな助け合って生きている。

龍族を除いては…。

龍族は王に対して反乱を起こし、それ以来みんなから避けられている。今回の修業にたしか、龍族がいるはず…。


「ライアン…。」

「おい!違うだろっ名前!」

「あぁっそっか…ややこしいなホント…正司、今回って、龍族っているよな…。」

「ん?そう言えばいたな、たしか、エリンだっけ?エリン・ギルバード」

エリン…。あいつか…。

小さい頃、何回かケンカしたような…。

「あいつ、こっちの名前何だっけ?」

「なんだよハーン、気になるのか?」

「おい!お前も名前間違えるなよ!」

「ごめん!やっぱややこしいな…。」

人間界はややこしい…。てゆうか、僕達の名前がややこしい…。

「エリンは同じ学校だし、近くに住んでいるはずだぜ…。こっちの名前はヤスダエミだったような…。」

安田絵美…。

「あんま関わらない方がいいぜ…。何考えてるかわかんねぇし…。」

ライアンは昔から龍族が嫌いだった…。

自分の親を龍族に消されたからだ…。

「あぁ…そうだな…。」

僕はそう答え、学校へと向かう。

サクラとゆう花が舞い散る道を歩きながら…。



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